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「大会が近いんだぞ!」
「んなこと分かってるよ!」
「んじゃ毎日、授業終わってどこ行ってんだよ!」
「どこでもいいだろ!」
「それ、サッカーより大事なことか?!」
宮本の言葉に、切なそうに笑顔を作る莉子ちゃんの姿が脳裏に浮かんだ
「そうだよ」
「はぁっ?!大会が近いのに、サッカーより大事なことなんてあるのかよ!お前、レギュラーなんだぞ!?」
「だから!分かってる、って言ってるだろ!」
「………これが………高校最後の大会になるかもしれないんだぞ」
「分かってるって」
「お前、トップ下じゃねーか。そんなトコに穴開けて、一体どうするつもりだよ」
「どうって―――」
「どれだけのヤツらが、一生懸命練習して!どれだけのヤツらが、なりたいレギュラーになれなくて!どれだけのヤツらが、一試合でも残るために汗水流して頑張って!―――それだけ………それだけ必死になってるのに!!!」
宮本の叫び声に、教室の中が凍りつく
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