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※※※
「どいてもらってもいいかな?」
俺の目を見ているようで何も見ていない、虚ろな瞳
そんな彼女に優しく声を掛けた
「あ………。ごめんなさい」
フラフラと立ち上がろうとする彼女
サッと立ち上がって、彼女の手を引く
「ありがとう…ございます…」
引きつった笑顔
「どういたしまして」
ペコッと頭を下げる彼女の頭を見下ろした
目の前の彼女は、そのまま消えてしまいそうだ
あらゆる動作すべてに生気がない
「あの………」
ためらいがちに顔を上げる
「お名前…どんな漢字書くんですか?」
「漢字を知りたいの?」
そんなのを聞いてどうするんだろう…と思いながら、丁寧に教える
「ありがとうございます」
「君は?」
「え?」
「君の名前は―――?」
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