第2話

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だから、咲くこともない。 戻ることもない。 だから、世界は、終わったんだ。 僕達は、新しくできた世界に生きる新しい者達。 地球人ではなく宇宙人。 そうなった時点で、もう地球には…… 「帰ろっか?」 気付けば、宇宙船は見えなくなっていた。 代わりに見えるのは、僕を頭上から見下ろす彼女の顔だった。 「うんーー」 さてと、そろそろ長ったらしい結果の話や考察はやめにして、僕が、一番伝えたいことを言おうか。 今、僕達は、この月でなんとか生きているわけだけど、僕は、いつか僕達がこの月も食いつぶしてしまうのだと思う。 そうなった時、僕達は、何処に行くこともできない。 そうならない為にも、君達が頑張ってくれることが一番良いんだ。 他人まかせみたいだけど、でもそれが一番の近道なんだ。 だから頑張ってくれ、地球人の皆。 「帰ろうか」 以上。 終わった世界の宇宙人から。 終わりそうな世界の地球人へ。
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