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これは完全に俺の推理。自分の考えを過信するわけではないが、緒方みたいな奴には不可能な考え方だ。
「あなたが10年ほど前に学生だったという噂を聞きました。つまり現在の年齢はたぶん大学生以上……。性格によっては、子どもと解釈することもできるんじゃないかって」
「あぁ、それは大学生を?……仮にそうだとして、関連性がないのでは?」
「あります」
俺は地図のある一点を指差した。タケさんは相変わらずあまり表情の変化がない。
「5駅ほど乗った所に大学があるんです。そこの学生が主に住んでいるだろうと思えるのが、このアパート」
「何故?」
「これは俺が下宿を考えるようになってから興味本位で知ったんですけど、高山駅方面より桜波(オウバ)とか松林の方が安いんですよ。不便だから」
「…………」
「それで朝、駅に向かう大学生の話し声が聞こえるんだと思った」
一気に説明して息をつく。すると、俺が見てもあまり目を合わせなかったタケさんが、今度は自分からこっちを見た。
「順調、ですね。……では、最後に。ブロック内で僕の家を確定できる理由を教えて下さい」
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