死神と教惶

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教惶は部屋に居た。 パソコンをいじり笑う。 暗い部屋で横から照らされる顔は 顔の影を強調し不気味に映る。 「…ふふふ… 徐々に私の理想が近づいている。」 「ほー!これがお前の 賛同者のリストか?」 「!!?」 教惶は横からした突然の声に驚き 椅子ごと横に転倒した。 「…なんだ!?お前は!?」 「俺は…死神だ。」 死神はパソコンに並ぶように机に乗って 屈んで教惶を見下して笑う。 教惶は最初は腰を抜かしていたが 死神の存在を理解するとなぜか笑った。 「…そ、そうか…聞いたことあるぞ。 最近世間をにぎわしている 死神とはお前のことか。」 壁を使って立ち上がり教惶は死神と 目線の高さを合わせる。 「…随分けったいな【殺意】を 持っているようだな。」 死神は教惶に顔を寄せる。 「…そうかもな… 確か…【殺意】を叶えて【罪】を与える。 そうらしいな。」 「………。」 《ほう…目に力があるな… …どっかの殺意の実行人とはまた別だ。 慣れているんじゃない。 迷いが無い。》 死神は少し顔を離した。 「…で、お前に【覚悟】あるか? その【殺意】を叶えるよ?」 死神は両手を広げた。 「…その必要は…ない。」 「!?」 「…私の理想はもう形になりつつある。」 「…。」 「それより死神、私は聞きたい。    “神”にはどうしたらなれる?」
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