死神と信者達

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その夜。 彼女は部屋で決意をしていた。 机の上でペンを強く握って一人頭を働かしていた。 《…このまま負けちゃいけない。 あの人たちは悪いことをしていると思う。 心のぶつかり合い! あの人たちは間違っている。心を見ていないと。 私が…間違った基準と戦うことを! …でも……。 私はどうなるのかしら…。 いいえ、そんなことを悩んでいる場合じゃない。》 そんなとき彼女のベッドに現れた。 「いよう!」 「誰!?」 「俺は死神だ。」 女性のベッドにデリカシーも無く座っていた。 「な…なにあなた?」 「俺は…お前の【殺意】を感じてやってきた。」 「…【殺意】。」 「ああ…ずいぶん強く……。」 死神は少し眉を潜めた。 《歪んでいる…。》 「…強く…な、何を言っているの!?」 彼女は戸惑っている。 「いや…まあな。お前に【罪】を背負う【覚悟】あれば その【殺意】を叶えてやる。」 死神は少し戸惑っている。 「…良く分からないんだけど… ってかそこをどいてよ。」 「ふん。」 すると死神は一瞬でベッドから机に移って座り 彼女に肩に手を触れた。 「!?」 「今…お前は他人に【殺意】を抱いているだろう?」 「……。」 死神の不気味な笑いに彼女は怯えながらうなずいた。
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