第1話

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「俺、昔からバスケやってたんだ。入るときから、バスケ部に入るって決めてた」 「…そうなんですか」 「綾野さんは決めてないの?」 吹奏楽部、とは言えない。もう入れないから。 「無いです」 仕方なくそう言ったとき、男子が近寄ってきた。 「藍野、もう女子と仲良くしてんの?」 「違うし。何の用?」 「あっちで牧原小だった人で集まってるから、お前もどうかなって」 ……藍野君、もう行っちゃうんだ。 寂しいな。 突然そう思う。 でも、藍野君はこう言った。 「綾野さんと話してるから。綾野さん、一人になっちゃうし」 藍野君、今何て……? 「チッ、仕方ねえな」 男子は行ってしまった。
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