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翌朝、女性とシュウは伊勢神宮の前にいた。
「あ、あの…『実況見聞するから来て下さい』って…」
女性は明らかに怯えていた。
「あ~、そう言いましたね確か。あ、そう言えば被害に遭ったのはこの辺りで大丈夫ですか?」
女性が軽くうなずくとシュウは昨日同様ニヤニヤしながら
「じゃあ実況見聞もとい謎解きを始めます。ハイ、犯人アナタ。終了。一件落着、大団円。」
朝の気持ちのよい薫風の中の沈黙。
「えっ…!私はバッグを盗られたんですよ?」
女性と読者を置いてきぼりにする宣言に驚きながらも女性は言い返した。
「ん~、確かにあの時はバッグ持ってなかったですね。けどそこらに置いといたり出来るんじゃ?それにアナタの行動には九割九分有り得ない事が重なってますしね」
「な、なんの話ですか?アナタじゃ話になりません!もうひとりのいつもの人呼んでください!」
「とりあえず『いつもの』お巡りさんは置いといて、一つ教えて下さい」
「引ったくり時誰にも会わなかったんですか?」
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