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「えっ、それはさすがに見た人もいると思いますけど」
「ですよね。なのになんで証言がないんでしょう?そしてなんであなたもその場で通報しなかったんですか?」
シュウは詰るように女性に詰め寄って話した。
「それは…混乱してて」
「混乱しながら目視できない距離の交番に駆け込んだんですか?自分は初めて来た時近くに伊勢神宮があることすら知らなかったくらいの距離なんですよ?」
シュウはまだまだたたみかけて続けた。
「それに流石に1人くらい通報するんじゃないですか?なのに交番に戻って来た警官さんは慌てた様子が無かったんですよ?近くで犯罪が起きた筈なのに!!」
「あなたの推理は無茶苦茶です!偶然が重なっただけじゃないですか?」
女性は息を整え落ち着いて反論したのを見計らったようにシュウは写真を取り出した。
「この写真が偶然を必然にするんですよ」
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