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       定時過ぎ、遠藤の顔つきが一層厳しくなる。  どうしたのだろう、とカレンダーを見ると、クリスマスイブ。 『・・・・・・・・・・そっか、クリスマスイブだ・・・』  毎日残業だらけで、男っ気もないメグはイベントすら忘れていた。  何を忘れても忘れてはいけないクリスマスイブだというのに・・・。  クリスマスイブ イコール 由紀の誕生日。  なんてメールを送ろうか・・、とメグが考えていると、  高田がコーヒーを片手にやってきた。 「ちょっと休憩しませんか?」  高田も週に何度かは残業する。  今日みたいな日に残業するとは思わなかったが、  これを拒むのは波風を立たせる元だ。  頷いて、打ち合わせスペースに移動する。
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