曇天に笑う【天火の視点】

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あいつは 金城白子はおれの唯一無二の存在だった。 怪我をしていたあいつを見つけて 大きな拾い者をした。なぜだか欲しいと思っていたのは確かだ。 空丸と宙太郎にはなんでも、やってきた俺だったのに。 長男として曇家の当主として そして白子は(名前つけたとき呆気に取られてたなぁ)最初は警戒心のオーラを放ち眼もキツくて なんだか手懐けられるかとても心配だった。 けど空丸や宙太郎たちのお陰もあり少しずつ 解れていった。 お前にとったら全て計算のうちだったのだろうか 少しずつ俺達の距離も近くなっていった 時おり見せるその微笑みからおれは胸をわしづかみされていた。 絶対 離したくないんだ。 そばにいてくれ そう願った毎日を過ごしていた。 けどお前にはもうひとつの居場所があったんだな 風魔一族の長として生きていた所 でもおれはそんなの、関係ない 今の白子さえいてくれたらなんにもいらねぇんだ。 精一杯弟たちを守ってきた 家族だから そのなかにお前も含まれてるんだ。 家族であり、おれの大切な人
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