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「樹里さん、起きろー。
寝ぼけてんじゃねーよ」
もう一度言ってみたけど
すっかりまた寝息を立ててる女に
俺はため息を吐くしかなくて。
「すいません。
じゃここで俺も降りるんで…
コッチのドア開けてもらっていいですか?」
運転手さんに断って料金払って。
自動ドアとは反対から降りて
仕方なしに俺は加瀬樹里をお姫様抱っこ。
…ったく…
タクシーでマジ寝するほど飲むなよ。
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