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私には純一の考える事が時折分からない。
彼の持つシステムには、あらゆるデータベースへの侵入が許可されている。
警視庁、公安、住基ネット、免許証のデータベースから社会保険庁…
探せない物は一つとして無かった。
彼は一人の人物に目を付けた。私からすれば只の刑事で、離婚歴もあり素行も良くない男だった。
彼の関わる事件の捜査を幾つか止めさせた。彼の管轄で難航している地上げ物件を探し、周りを買収した。
まるでゲームの様に長い時間を掛けて、男がこの場所へ辿りつくのを待った。
「どうしてこの男なんですか?」
純一に頼まれて、小さな事件の被害者の元へ行くらしい男に会いに行く時だ。
「僕にも良く分かりません…けれど信頼できる人です」
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