姫若子

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重俊は、 「やはり成長なさいましたね。以前よりお体が重い様です。」 元親は少し悲しげな表情をみせ、 「もう、抱っこしてもらえなくなるの……? 」 しかし、重俊は首を降る。 そして優しい表情を浮かべて、 「いいえ、私は元親様の家来ですから、元親様の命令さえあればいくらでも抱っこして差し上げますよ。」 元親は悲しげな表情から一変。 嬉しそうな表情を浮かべて、 「ありがとう。重俊。大好き! 」 重俊は元親の頭を撫でる。 「可愛らしいです。元親様。」 すると、元親は少し首を傾げる。 「ねぇ、重俊? 重俊今日少しだけおかしくない? 嬉しいんだけど、潔く抱っこしてくれたし……。いつもなら、抱っこ怒るのに……。しかも重俊が私に可愛いなんて初めて言ったよね? 」 元親の言葉に重俊は笑う。 「別に何も。元親様が今日は寂しそうにしていらっしゃったから、甘やかしてしまったのです。」 元親は納得した様で、 「そうだよね。でも、いつも重俊がこのぐらい優しいといいな。いつもの重俊は少し怖いんだもん。」
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