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前が見えなくなったせいで急ブレーキからのパトカー同士の玉突き事故が起こる。
残るは白バイ三台か。流石に小回りが効いて巻き込まれなかったか。
射撃を繰り返すも命中せず……。どうせ命中しないだろうから、鞄の中から大量の巻き微志を鷲掴み道路上にばらまきまくった。
二台の白バイがパンクして減速していくが、一台の白バイは違った。
良く見ると、追いかけて来ているのは女性ライダーのよう。
『さっさと止まれやオラァ!』
罵詈雑言を大声で叫び、どんどん距離を縮めてくる。
マズいな……。
俺は桐谷の肩を三回叩くと、桐谷は進路を変えた。
上の橋をベンツが、下の公道を俺達が走る。
追ってきたのは白バイで、ヘリはベンツの方へ向かった。――俺が桐谷に進路を変更させたのはメールで『お前たちの行く先が閉鎖されてる』とのメールが来たからだ。
入った先は高速。突如スピードが急加速し、俺は姿勢を低くした。
白バイの姉ちゃんも俺達の後ろを容赦なくついて来る。
こんな姿勢じゃろくに巻き微志も撒けねえぜ……。
携帯が振動し、片手で操作しながらメールを開く。
内容:逃走ルートを確保した。今いる高速の、最短先で降りろ。
運転手の肩を三回叩く。
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