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ある高校で校長と教頭が、後1人の合格者を誰にするか揉めていた。
……そしてここは、校長室。
「……校長!本当にこんな学生を入学させる気ですか?」
「うむ、わしも迷ったのじゃ。しかし、あの学生には何かがあるみたいのでの~。それに、賭けてみたくなったのじゃ…」
「そんなギャンブルみたいなことを……」
そういった後、ため息をついた。
「校長、分かってくださいよ。あの学生には魔力がほとんど0です。ここは魔法学校ですよ。自覚してください。魔力が0に近い生徒なんてはっきり言っていりません。まだ、優秀な生徒がいるはずです」
そして、パチっと指をならしどこからもなく書類の山を校長の机に出現させた。
「……教頭!わしの目は嘘を言わん」
いつのまにか校長の目が黒から青に変わっていた。教頭がチラリと校長の目を見、こう言った。
「……分かりました。この学生を合格に賛成しますよ。他の教員たちも説得した様子ですし…俺が最後ですか?」
「勘が鋭くなったの~そうじゃよ。他の教員はすぐ了解するんじゃが、谷川教頭…あなただけがいつも会議や話し合いに反論するから最後にしたのじゃ…若いんだから反論するではない。会議などが長引く」
校長は会議や話し合いが嫌いだった。
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