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「…何か、すっげぇいい匂いだな」
とりあえず、夕方になり始めたので、とっとと出発すると後ろから浮かび着いて来ているシルバがうっとり、ダルそうに言った。
「アタシの特殊属性〔香〕よ。
しばらくすれば、天の羽衣とパープル・アロマで魔力回復が完了するわ。
そしたら歩けるでしょう?」
「…やっぱ、バレバレか…
知らねぇ魔法だが助かる。
つか、魔力回復の魔法があったんだな…」
シルバは不思議そうに、羽衣を摘まんだり、匂いを嗅いだりする。
「…そうねぇ、でも実戦向きじゃないわね。
天の羽衣は大気中にある魔素を対象の魔力に近く変換して回復しているの。
だからかなり時間がかかるわね。
パープル・アロマはアタシの魔力を香りに変えて対象を回復させるわ。
アタシ以外に〔香〕の使い手が居れば少しは実戦向きになるかもねぇ」
お互いに、ゆったり会話しながら森を抜けて行くが、途中で何度か魔物に会ったが氷でさっさと倒し、空間に回収しながらつき進む。
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