Cherry 15

2/26
336人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ
【美優Side】 「じゃあどうして泣いてるんだ」 「…それは」 パパの怒鳴り声に、いつの間にか帰宅していた海翔が部屋から出て来た。 「おじさん。どうしたんスか?」 パパの剣幕と、空翔の青ざめた顔。あたしの泣き顔を見た海翔は冷静な口調でパパに話し掛けた。 「おじさん。空翔は俺なんかより、ずっと真面目な男です。美優のこと、空翔ならきっと大切にします。おじさん、二人の交際を認めてやって下さい」 「海翔…」 あの俺様な海翔が、パパに丁寧な口調で話し、パパに頭を下げた。 あたしは海翔の行動が信じられなくて、思わず目を見開く。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!