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【美優Side】
「じゃあどうして泣いてるんだ」
「…それは」
パパの怒鳴り声に、いつの間にか帰宅していた海翔が部屋から出て来た。
「おじさん。どうしたんスか?」
パパの剣幕と、空翔の青ざめた顔。あたしの泣き顔を見た海翔は冷静な口調でパパに話し掛けた。
「おじさん。空翔は俺なんかより、ずっと真面目な男です。美優のこと、空翔ならきっと大切にします。おじさん、二人の交際を認めてやって下さい」
「海翔…」
あの俺様な海翔が、パパに丁寧な口調で話し、パパに頭を下げた。
あたしは海翔の行動が信じられなくて、思わず目を見開く。
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