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「空…、明日行っちゃうんだね」
「うん。親の気まぐれに付き合わされて、大変だよ」
「卓ちゃんも遥ちゃんも、自由奔放だから」
「ほんと、親の自覚ないもんな。俺達のことなんて全然考えてない。地球は自分達中心に回ってると思ってる」
「…寂しくなるよ」
美優ちゃんが俺を見上げた。
「この離れに、誰もいなくなるんだね」
「美優ちゃん、俺…美生ちゃんと話をしたんだ」
「えっ?」
「自分の気持ちを伝えて、吹っ切れた」
「…そう」
「俺、ロスに何年行ってるのかわからないけど。帰国したら美優ちゃんに逢いに行くよ」
「空…」
「海翔を選ぶか、俺を選ぶか、その時美優ちゃんに決めて欲しいんだ」
「あ、あたし…!?」
「美優ちゃんが本当に好きなのは…誰なのか?」
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