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お父さん…が全部知ってる?
アタシが…
人間じゃなかったのも
更に人間じゃなくなったのも
おまけに結婚(無理矢理)した―
『なんつ~親なのぉ!?』
ヒトには散々変なヒトに付いてっちゃダメとか言ってたのに!
思いっ切り変なヒトに娘があんな事やこんな事されてるのに!
あ、こんな事はまだだし、断固させないけど。
忙しい上に留守がちだったのにいつの間に―…
あ……もしかして―…
『…お、父…さん…もしかして…アタシが人間じゃないから…気持ち悪くて家に帰って―』
「寿。それは違う。父上は」
『だって!』
自分の子供が…人間じゃないって言われたらもしかすると
《大輔は始め戸惑っておった》
『やっぱり…』
《じゃがそれは当然じゃろう。妾は…何度も頭を下げに翔んで行った》
『翔んで…え…?』
神様なのに…?
頭を…
《まず妾が神じゃと信じられぬようじゃったが…それも道理。しかし…ある話をすれば信じてくれてのぅ》
ある話…?
《後は必死に謝罪し頼むばかり…すると大輔はの、せめて寿が二十歳になるまでは待ってくれと言ったのじゃ。寿が成人するまでは自分の庇護化にと…妾もそのつもりであったと伝えての…何とか折り合いが着いた》
懐かしむように遠くを見ていた主様が嬉しそうに笑った。
《大輔は…妾を許し信じてくれたのじゃ。約一年掛かったが》
『!…そんなに?』
《ホホ…当然じゃ。じゃが妾はもっと長き時を覚悟しておったぞえ?大輔は寿を深く溺愛しておった故。勿論今も》
…今も?
そ……うかなぁ?
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