平穏って

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●●●●● 春は曙。 夏は…秋は…何だっけ… 冬は… ダメだ…… 白き灰になりがちて悪し しか出て来ない。 まさに白い灰になってる最中のアタシは、それでもモソモソとコンビニのパスタを食べる。 ソファに座るアタシの横には、黒い狩衣とやらを身に纏った… 犬の若紫→人の若紫→狛犬結婚 アタシの頭はプスプス白煙を上げて、理解不能で非平穏なこの状況に、拒否反応を起こしてるみたい。 ……アハッほらね? 店でチンしてから随分経って、もう一回チンし直しても充分に美味しく頂けております。 筈、なんだけど。 『マジで味が分かんない…』 「寿?」 『マジで意味が分かんない…』 「何の意味?国語辞典持って来てあげようか。良く色んな事を調べてた。一昨日は久々に何を調べてた?コトコトと言って」 『ゴフッ』 「大丈夫か?あぁ…付いてる」 ペロリ アタシの口端に漏れたソースを当たり前のように… 当たり前の―… 『ペロリ禁止ぃ!』 「何故?」 『その甘い…何故?も禁止ぃ!アタシの髪を弄(もてあそ)ぶのも、ソファの背凭れに頬杖着いて至近距離で見てくるのも!お願いだから犬の若に』 「嫌だ。好きにする」 『ッ…好きにするの禁止ぃ!』 「可愛い寿。それに良い匂い」 『ッぎ!?』
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