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『ハアハア…とりあえず落ち着こう…お風呂にも入らなきゃ』
湯船に最大出力の急ピッチで、お湯を溜め始めた。
『落ち着いて考えても理解出来るとは思えない…』
腰痛対策の炭酸入りの入浴剤を入れると、漂う香りに一息。
椿の香りって書いてるけどね、椿の香りってこんなんだっけ?
いつも思うけど…入浴剤の匂いっていい匂いだけど、柚子以外は正しい匂いには…
『って…そんな事どうでもいいよ…ハァ…』
脱衣場に戻って服を脱ぎ始めるけど、着替えなんかはここに置いてるから心配ないの。
何の心配なんだか…脱ぎ終えていざ、入浴タイム。
『んふ~…生き返るぅ…』
凝った肩も…腰も疲れた足も、癒して下さい…炭酸さん。
湯船に愛用のポヨポヨ風呂枕を置いて、頭を乗せると極楽!
外は地獄…。
…若紫が犬…いや人。
違う…狛犬で嫁ぇ?
狛犬ってあの…神社とかの入口にある石の像でしょ?
その時点で理解不能なのに…
もし…それが本当だとしたら。
若紫は…
さっき若紫が言ってた仕えてる方ってまさか…
か…かかか神様?
若紫は…神様にお仕えして…?
『…昔話の方が何となく現実味がある気がする…』
てかアタシが若紫のお嫁さん!?
ナニを言って…若紫は狛犬なんでしょうけどね、アタシは人間だし!
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