チキン精神

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チキン精神

入学して一目見た時から、私はあの人から目が離せなかった。 さらさらとした茶色がかった髪、透き通った大きな瞳。背が高くてスラッとしていて……砂糖菓子みたいにふわりと笑う。 まさに、王子様。 それまではただの憧れかも知れなかった、だけど――。 真剣な顔で、私を直撃しそうだったサッカーボールから守り、声を掛けてくれた時から…… 彼を見る度私の心臓は、鳴り止むことを知らない。
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