チキン精神

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「バカ!! あんだけ渡すって覚悟決めたじゃない。1年何もしないでうだうだしてたことの方が私からしたらありえない。 三木先輩だったら喜んで受け取ってくれるだろうから行ってきなさい!」 そう言って、美咲はまたものすごく強く私の背中を押す。 振り返って見ると、彼女はすごく爽やかに笑っている――けど、目は怖いくらいに笑っていない。 さっぱりした性格の美咲にとって、今の私の状況はいらいらして仕方がないんだと思う。 私は苦笑して、美咲の眼光から逃れようと前を向いた。 途端に、固まった。 先輩が、さっきよりも近づいて来てるのだ。 背後から放たれる黒いオーラに押されるように、私は一歩一歩、石のように歩き出した。 心臓は、体の中から出ようとするくらい必死に私の胸を叩く。 血が巡り、体は熱る。 目を見開きながら、私は先輩に近づいていった。      
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