乱気雲

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――モヤモヤする 何も知らなかった初めの頃の気持ちなんか、もうどうだったのかわからない いつも隣にいた、市川さん が、目の前に座ってるイチさんにかわっただけなんだけど。 新人だったあの頃にはもう戻れないし あんな浮かれた気分にはならない カタカタ鳴り響くキーボード うるさいくらい鳴り響く電話の音 隣には面倒のかかるお局様がいるけど、自分だっていうほど若くない。 一度も向き合えなかった 一度も上手くいかなかった私達は、また同じ事を繰り返して こんなので、いいんだろうか。 何かがひっかかる それは、この状況に、じゃなくて 私の気持ちの、問題
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