乱気雲

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その声に、頭を上げる。 「……イチ、さん」 「ダラシナイの嫌い」 「……ぐ、ってなんで?」 直帰するって言ってたのに。どうしてここにいるのですか? 「おまえさー」 呆れた声、乾いた視線。 私を、不審な目で、見下ろす。 その、威圧感。半端ないですね、先輩。 ずん、と。私に近づいてきて隣に立って私を更に睨む。 「な、何ですか……」 「はぁ、なんでもねーよ」 そういうと、目の前のデスクにドスン!と座った 「ハラ減った」 「自分、外にいたんだから、なにか買ってくれば良かったじゃないですか」 「お前がおわんねーって言うからだろ」 「――は?」 「なんかねーの?」 な、何しに戻ってきたんですか?
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