乱気雲

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長い年月は、私達の気持ちに差をつけた イチさんの相変わらずのスタンス 時間が経って、想いとは別の何かが私を変えつつある 恋だけじゃ、満足できない 恋だけじゃ、乗り越えられない、いや 乗り越えなきゃいけないもの 今更、付き合いはじめたばかりの初々しいカップルじゃあるまいし。 お互いを知りすぎて、――いや 知っているのは、私だけだ でも、つかみどころがないのも確かで。 とどのつまりは、 結局。 イチさんは、何がしたいんだ? ベッドに埋もれたまんま、少し考える。 好きなんだ 好きなんだけど。 「んーーぁああ」 うなり声を上げて、ベッドの上でごろんとひっくり返る 見えた天井。 考える、自分の立場。 「あ」 出野部長に電話。 するの忘れてた。
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