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不満のせいか、普段から愛想のない自分の声が響く
わかってるんだけど、いまさらスタンス崩せてたら、こんなに苦労はしていない
美紗緒の反応も、特に変わりなし。こんな俺に慣れているのか、
パソコンの立ち上がる音が聞こえたかと思った瞬間に
「……何か、飲みます?」
「いらない」
気を使っていってくれた言葉に反射的に反抗。
いや、飲みたいけど、なんでこんな子供じみたことしかできないのか自分でも嫌になってくる
じゃあ、どうしてほしいんだ、自分。って
やっぱり、素直になんか頼もう、と立ち上がると美紗緒の後を追いかけて給湯室に向かって歩く
中に入る美紗緒の後ろ姿が見えたから、ゆっくり歩いて入り口に立ちふさがると、中から話し声が聞こえてきた。
「おはよー」
「あ、ナリ。久しぶりじゃね?」
「かなり会ってないよね、」
って笑いながら、マグカップを棚からとりだす
「戻ってきてから全然会わないな」
「国ちゃんもいそがしそうだよね」
「あー、な。人足んなくてさー。ナリ、こっちこいよ?」
聞こえてきたのは、国見の声。
……は?
ピキっと。朝から、血管がはじけそうになる
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