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気がついたとき、俺は森の中にいた。
(どうやら無事に着いたようだね。)
「その声、ゼウスか?
てか何故に涙声?」
(君は知らなくていいよ…それより、其処から南へ進めば街に出られるよ。)
「そ、そうか。
…って、南ってどっちだよ!」
(魔法を使って調べればいいじゃないか。)
「あ、魔法があるの忘れてた。
よし、『アナライズ』」
『アナライズ』は無属性の初級魔法で、あらゆるものを分析することができる。
分析が難しいものには高度な技術が必要だが、方角くらいなら楽に調べられる。
(それじゃ、儂は仕事があるから失礼するよ。君が念話出来るようになるまで、アディオス!)
ゼウスは妙にハイテンションで念話を切った。
さてと…まずは街へ向かうとして、名前はどうしよう?
田舎からの旅人ってことにしたいから名字は無くして、名前をカタカナにすればいいか。
こうして、浦川勇樹→ユウキの物語は幕を上げた。
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