1366人が本棚に入れています
本棚に追加
/263ページ
________
「…………んか、………んだよ……」
………わたしだって………
お母さんの怒って泣く声
反抗して黙り込む私。
私の心の中はどす黒い渦がぐるぐると渦巻いて、いっぱいになっている。
__________
_______
……優しい手が、私の頭を撫でる、もっと、もっと撫でて…
額を撫で、頬を包む手が心地よくて……安心する…
私……この手を知ってる……誰?
……指がそっと、閉じた瞼に添って動く。
そして…唇に触れる指……を知ってる気がする。
…大切なものに触れるように、
…目も
…鼻も
…頬も
…額も
…耳も
…髪も
顔中全部…
優しく触られてうっとりとする。
自分が綺麗な水で洗われて、大事にされているような気がしてくる……
……澄んだ空気が私を満たして、もう一度眠りに誘う……
……すべての感覚が、眠りに囚われ失われる寸前に
頬に濡れた唇を感じた気がする……
……夢…?
最初のコメントを投稿しよう!