私の事情

3/7
1367人が本棚に入れています
本棚に追加
/263ページ
   とにかく、お父さんのお昼と夕飯の分、 私が買い物をして置かないと買い置きのインスタントラーメンになってしまう。  売れ残りのお弁当で済ますことも良くあるけど、さすがにあきるよね。  テーブルの上にお母さんが置いて行った1万円札と、メモ。  「おばあちゃんの所に行って来ます。1週間よろしく。」  1週間…長い…ってこれ、いつ書いたのかな?買い物よろしくのメールを寄越した時にはもうこのメモあったんじゃないか?  きっとそうだ。    お母さんの頭の中では、メモを先に見て、それからメールだったんだ。    うん。先輩達との寄り道で、メールを見た時もう8時近かった。  でも、私のゴールデンウイークは?  気にするな、お弁当だって十分だよ。  掃除だって、おとうさんもたまにするし。埃で死なないし。  私が怠けてたってお父さんは怒んないし。  お父さんは大変だけど、それはお父さんの仕事だし…そのおかげで暮らしてるけどさ…いいなお母さんは逃げる所があって。  でもお母さんもそうしないとパンクしちゃうから、しょうが無いよね。  もともと弱い人だったんだし。  眠れなくなって、いつも頭痛に悩まされて、  神経科で、山ほど薬をもらって飲んでた。  先生に会いたくなちゃった。  さっきまで一緒だったのに、変だよね。  私のこと、猫扱いするし。  彼女はいらなくて猫がいいって、どういう意味だよ。  でも、猫でもそばに居られたら…いやダメダメ。  変態の仲間入りは断固反対    
/263ページ

最初のコメントを投稿しよう!