第一章 阿鼻叫喚

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ロックの指が神経質に盤上を上へ下へ右へ左へ動く。 よく通るが陰気な声がパオの中で響く。 「ジョルジュが転送され我が隊は14名となった。故に普段とは作戦を大幅に変える まず主攻を我輩の隊と新しく副官に任命するファボーレの隊に二分する…」 数人がおれにまとわりつくような敵意に満ちた視線を送る。 いちいち確認したわけじゃないがな。 わかるだろ 肌で…芋虫が皮膚の上をはい回るような感覚だよ そうか芋虫に這われたことがないか。そんな幸福な人生もあるんだな。 感心した
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