時計塔で出会う!

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「しつこいなぁ? 嫌がらせなら早くあきらめてもらわないと」  また手紙を破り捨てる。 (――ごめんね、また、破られちゃった) 「いいんだよ」 「もっと何かした方がいいんじゃない?」 「でも、もし彼女が違うんだったら? これ以上の情報はあげない方がいいよね? 待つんだよ」 「うん」 「編集長~」  今日は出社日で出社したのだが、調子が乗らない。 「ミスティ君に今日は休暇をやろうか?」 「えぇ!」 「いやぁ、シャルロット君にもウィル君もたまに休むのに、ミスティ君ばかり出社させて申し訳ないだろ」 「はぁ」  私は遅れを取り戻したいのだけど……ここは編集長に従っておくか。 「では、休暇をいただきますね」  そう言い、休暇をもらったはいいが、家にいてもやることはない。 「そうね! 部屋の掃除でも、するか」  確かにミスティの部屋は散らかっている。 (一日で終わるかな?)  ミスティは片付けられない女ではないのだが、忙しいと、たまってしまうようだ。 「わ~、ほこりだらけ、ゲホゲホ」  マスクをしてはたきをかける。  終わらないように思えていた掃除は、三時間後には部屋はきれいになっていた。 「やっぱり、私ってやる~」  昨日買っておいたスナック菓子を食べながらラジオを聴く。 《今日の天気は……》  ジジジジと音がしてチャンネルを変える。 《昨日起こった。宝石強盗事件の犯人が捕まりました。犯人は二十代の男性三人グループだと~~》  眠い。  大したニュースだが、興味がわかない、うとうとして、結局眠ってしまっていた。  はっ! 「午後五時~~! かなり寝ちゃった……ご飯作ろう」  眠たげにそう言う。  冷蔵庫を見て。 「ありゃ? 食材がないや」  近くの商店街に行くことにして、財布を取り出す。  商店街に来ると。 「にんじんとキャベツください」 「はいはい」  嫌々やっている、店主の八百屋である。 「ふぅ、ベーコンください」  肉屋でベーコンを買い、家に帰ると、ポストに手紙を入れている人がいた。 (郵便屋さん?)  一回そう思った。  しかし、私の家のポストに入れているあたり。 「あなた、まさか『とけいとう』の人?」  そう言うと、人間では出せないだろうと思うほど、速いスピードで逃げていく。
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