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入り口を探して、ドアを開ける。
真っ暗! と思っていたら、
!
次々と光が見える。ランプが次々とついていくようだ。
「マジック?」
恐る恐る階段を上って行くと。
――長い階段だわ……。
そう言えば、この塔はむちゃくちゃ高いんだった。
しかし、戻ることも出来ず登って行く。
ガチャガチャと大きな音がする。
(何の音?)
「こんにちは」
私に言ったのかしら? その割にイントネーションが変なのよね?
「失敗か?」
若い少年の声がした。
意外とこの時計塔に住んでいるのは少年なのかしら?
「ミスティさん」
時計塔に住んでいたのは少年ではなく青年だった。しかも、かっこいい!
「はい、私はミスティですけど……」
「マスター!」
「ミスティが着いたか」
出てきたのは声から少年とわかり、背の低い髪の毛は茶髪でもじゃもじゃ、もはや、顔も見えない。
「ああ~~~~~~!」
青年の方はこの前の宇宙人であることに気付いた。
「どうしたの……ミスティ?」
もじゃもじゃの髪の小さい少年は心配そうに訊いてくる。
「だってあなた達宇宙人でしょ?」
「あはは」
少年は笑った。
「違うの?」
「僕は時計人形師のジョン・クワート、十四才、こっちにいるのは時計人形だよ」
そう言い、ジョンはジョンの周りにある色々な機械を見せてそう言った。
「時計人形?」
「僕が電子プログラムと、ギアで作ってある、時計人形なんだ」
「ふーん、じゃあ、宇宙人と言うよりロボットって感じなのかしら?」
「まあ、わかりやすく言うとそうなんだけど」
ミスティは時計人形達をみて。
「それにしても、精巧にできてるわね、パッと見たら、時計人形だなんて思もえないわよ」
「そう言ってもらえると、うれしいな」
そのまま、お茶を出され、機械だらけの部屋で足を休める。
「しかし、登って来てくれるなんてうれしいな。あれだけの塔を、僕なんてお手製のエレベーターで登っているのに」
「でしょうね」
部屋の技術から、その位は作れそうだ。
「実は……聞いてほしい事があって」
そう言い鐘のある部屋に連れて行かれたのだった。
二十一個のきれいな金色のベルが置いてあった。
チリン チリン チリン チリン
「きみならわかる? 『シャーロック』でしょ」
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