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まだAKIさんは到着されていなかったから、私はひまわり畑を歩き始めたの。
あの時、
私が見た夢を思い出しながら。
あの日の夢は、迷路に迷い込んだ子どものように、一人で泣きながらタケルを呼んでいたんだったな。
でも今は、そんな不安はない。
離れていても、ちゃんと繋がってるって思えているから。
寂しくて、寂しくて、
泣いて、泣いて、
あなたを呼び叫べば、
必ず、私を暗闇から救ってくれる。
そう思えるから、
私はもう、怖くないよ。
ねっ。タケル。
いつだって、私達は一緒だよね。
そう想いながら、青空に広がる太陽に手をかざして手を合わせて祈った。
“タケル、あなたを愛しています”
と。
温かな日差しに包まれて、私はしばらくその場に立ち尽くしたまま、ドイツに向かって、何度も何度も、あなたを想う。
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