§俺らの最後の夏休み§

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沙綾と違い、 安いバニラを食いながら、 「夏休み……永遠に続かねぇかなぁ」 学生なら一度は思う考えを 何気無く口にする。 「課題が面倒だから言ってる癖に……、」 緑茶のアイスを 木のスプーンで掬いながら 苦笑を浮かべて呟く沙綾。 海を少し離れたコンビニの前。 微かに香る潮風とセミの声。 俺たちの当たり前の夏の光景。 だけど……、 それが俺らに取っての 当たり前に過ごした 最後の夏休みだった。
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