初恋は突然に

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夜9時を回った。 私は部屋で考え事をしていた。 インターネットで『ファッション』とか『ヘアスタイル』を検索してとにかく眺めていた。 情報がたくさんありすぎて、何が良いのかも分からない。 素敵だとか可愛いだとか思うけれど、自分がするにはハードルが高くて絵空事のようだった。 辞書機能やニュースなど堅い内容しか表示したことのない私のPC。 こんな浮足立ったページが開かれたのは初めてかもしれない。 どうすれば、斎木課長にお礼が言えるだろう。 簡単なことのようだけど、私にとっては宇宙に行く程遠い所にある目標だった。 課長が私の頭をポンポンしなかったのは、きっと私が可愛くないから。 可愛くなれば、課長は私にも触れてくれるだろうか・・・。
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