240人が本棚に入れています
本棚に追加
夢だろうか・・・。
あの美人の柳本さんじゃなくて、こんな私を・・・。
「ごめん。無理にじゃないんだけど・・・」
私の沈黙を拒否だと感じたのか、課長は眉をハの字にして困った笑顔を見せた。
「無理だなんて!ただ、私なんかがご一緒していいのかどうか」
無理な訳ないじゃない!むしろ行きたい。
ただ、課長と二人で食事なんて、考えただけでも緊張で胸がいっぱいになってしまっただけ。
「なんで?僕から誘ったんだから、いいに決まってるよ」
課長は喫茶店を指差し「行こう」と優しい笑顔で私を促した。
背の低い私の歩幅は、きっと課長の半分程度。
それなのに私が急がなくても速度について行けるのは、課長がゆっくり歩いてくれてるから。
ああ、見た目が美しいだけじゃない。中身も紳士で素敵な人。
やっぱり私、この人が好き・・・。
最初のコメントを投稿しよう!