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「そんな大したことじゃないんだけど、喜んでくれてたなら良かった」
再びこぼれる白い歯。笑顔が眩し過ぎて、私は俯いた。
あの時の嬉しかった気持ちをもっと伝えたい。こんなチャンスはきっと今日しかない!
「私にとっては大したことでした。これまでなんて、この見た目で悪口しか言われたことなくて。そんな私を、あんなふうに皆の前で褒めてくださって・・・。最近なんて、同僚にからかわれて、みんなの笑い者になって・・・」
余計なこと言ってるって、話してる途中で気が付いていた。
せっかくのランチに、こんな時化た話題を持ち出すなんて。それに好きな人にはせめて明るい子だと思われたかったのに・・・。
嬉しかった思いを伝えることだけに必死になってしまった。
不慣れな状況に舞い上がって場違いな話して、逆に自分の価値を下げてしまった。
私のバカ・・・。
「大丈夫?」
課長の優しい声が頭上から聞こえる。
この時すでに、私の視界は涙で濡れたメガネに遮られていた。
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