初恋は突然に2

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ピピピピ ピピピピピピ 久しぶりに仲村からの着信。 正直、私は四日前からこの電話が待ち遠しかった。 この世で唯一、私の密かな思いを知る人間。 四日前のランチのことを誰かに聞いて欲しかった。 それでも、直ぐに電話に出ると待っていたみたいだから5コール程我慢して電話に出た。 「もしもし」 「よぉ!久しぶりだな」 「そうかな?」 なんて、四日も前から電話を待っていたくせに気にもしてなかったふりをする。 「相変わらずつれないな」 笑う仲村はいつもと変わらない。 もしも先日のランチのことを知っていたら、真っ先にその話題を振ってくるだろう。 そうしないということは、知らないということだろう。 どちらかというと、知っていて欲しかった。その話題を自分から提供するのは、とても気恥ずかしかったから。 「最近は仕事が深夜になることが多くてさ。今日やっと早く帰れたんだ」 他愛もない近況報告から始まった今夜の会話。 私は正直、早くあのことを話したくて仕方なかった。 仲村の話をなんとなく聞きながら、どう切り出そうか考えていた時だった。 「あんた、なんかあったんだろ?」 「な、なんでよ?」 感付かれるようなことはしてないし、言ってないはず。 私は突然のツッコミにオロオロとしてしまった。
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