初恋は突然に2

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『ぴのきお』とは、会社近くの駅前にある喫茶店のことだ。 仲村は、いったいどんな条件を出してくるのだろう。 とんでもない条件だったらどうしよう。 金銭の要求?だったら無理。ウチは裕福じゃないし、お給料だってまだ二年目の私じゃどうにもならない。 体の関係を迫る?・・・これは考えるまでもなく、完全に無い。 仲村の出す条件。全く思いつかない・・・。 私は頭を抱えてベッドに倒れ込んだ。 それはそうと、仲村はどうして急に気分を害したのだろうか。確か、自分の言葉で動かない私が、他人の言葉で動いたからだと言ってた。 あのルックスだもの。きっと、今まで女性は彼の思い通りに動いたのかもしれない。 それを、私みたいなちんちくりんが拒否したこと自体が、そもそも気に入らなかった可能性もある。 友達になれるかもなんて、大それた妄想した自分が情けない。今まで出来なかった友達が、すんなり出来るわけなかったんだよね・・・。 グズッ・・・ 泣きそうになるのを必死でこらえ、私は布団をかぶって寝た。 嫌なことは忘れてしまいたかったから・・・。
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