初恋は突然に2

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「誰が来るの?」 私は仲村に尋ねる。 「もう来るから。来たら紹介するよ」 口ぶりから、どうやら私の知らない人のようだ。 だけど私は初対面の人はチョット苦手。 人見知りというか、上手く自分を出せないというか・・・。 だからって、初対面じゃなければ出せるかというと、そうじゃない。 つまりは、人自体が苦手なのかもしれないけれど。 それでも、取り引きよりはずっとマシ。今日のこの時間だけをどうにかやり過ごせば済むのだから。 「ふぅん」 私は返事をした。 こういう時、「え?誰なの?どんな人?」なんて、興味有りげにすれば、会話が弾んだりするのだろうけど、私にはそんな演技は出来ないし、似合わないと思う。 しかも相手は仲村だし、気を遣う必要も無い。 そう思って、アップルティーを一口飲んだ時だった。 カランカラン という音と共に店の入り口が開き、人が一人入って来た。
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