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「オレ、そんな信用無い感じ?約束してからは会社で声かけないようにしてるし、こうやって電話するのだって、あんたと親しくなりたいからだって分かんない?」
確かに会社で人目につくような所で話掛けてくることは無くなった。
からかったり、ひやかしたりするのも電話の時だけだ。
「ごめん・・・」
本当は謝るのも癪に障るけれど、なんだか仲村を少し傷つけてしまった気がして、私は小声で呟いた。
「ま、オレは他の奴らとは違うって、分かってくれればいいよ。斎木のことは心配しなくても誰にも言わない」
再び明るい声に戻った仲村に、そして秘密にしてくれるという確約に安心した。
「ありがとう」
自然に口を突いて言葉が出た。
すると仲村は再び笑い出した。
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