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午後は作戦決行の『時』について話し合った。
ウィークデーは仕事だから、金曜日の仕事帰りに美容院に行くことにした。美容院は志穂さんが行きつけの美容院を予約してくれた。私たちの会社から一駅くらいの距離にあるらしい。
土曜日には眼科に行ってコンタクトにする。たまたま月曜が休日の三連休のため火曜日が・・・デビューってやつ。
だいたい決まったところで蒼人が口を挟んだ。
「制服、スカート丈どうにかして、ローファー止めたら?斎木のために変わるんだから、そこ忘れんなよ」
「・・・はい」
確かに、その通りだ。どんなことになっても、幸い日曜日・月曜日の二日間だけは猶予がある。
どうしてもダメなら、またメガネを掛けて行くことだって出来るんだから。
「じゃあさ、土曜の眼科終わったら一緒に洋服買いに行こう!ね、サラちゃん」
「本当ですか?服も靴も買わないとって思ってたから、志穂さんが来てくれるなら頼もしいです」
二人で待ち合わせ時間とか場所を相談して盛り上がっていると、蒼人がポツリと呟く。
「オレ、その日休日出勤だから行けないなぁ・・・」
「じゃ、変身したサラちゃんを先に見るのは私ね」
勝ち誇った笑顔で蒼人を見る志穂さん。
蒼人は頬杖をついて膨れていた。
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