変身と悪魔の仕上げ

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「何で謝るんだい?キレイに纏めてあって、感じがいいよ。この前も言ったけど、可愛いって・・・。いや、あんまり言うとセクハラだな」 ニコリと白い歯を見せて立ち去った課長。 良かった・・・。 私はホッとしていた。課長はおしゃれが悪いと言ったんじゃない。そのために仕事を疎かにしたり、仕事に支障を来すようではダメだと言いたかったんだ。 少なくとも、変わったことをマイナスだとは思われたくない。良かったと思って欲しい。 ならば、変身後は更に仕事を頑張らないと。 せっかくの変身を無駄にしないために、私は仕事への努力も惜しまないことを誓う。 そうすることが、課長と同じ舞台に立つための第一歩。 愛おしい大きな背中と長い脚が扉の中に消えたのを見届けて、私は左胸に手を当てた。 私、頑張る!
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