変身と悪魔の仕上げ

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私は志穂さんに深々と頭を下げ、心からお礼を言った。 志穂さんは「自分のことじゃないのにドキドキしちゃった」と少し興奮気味だ。 明日のショッピングの待ち合わせ時間を確認し、それぞれ家路についた。 普通なら、メガネが壊れていたって片手で支えて電車で帰る。だけど、さっき課長に「そんな格好で女の子を」って言われたのが気になって、今夜だけ贅沢してタクシーを使った。 女の子・・・だから。 窓に映った自分を見て、軽くなった髪を手で持ち上げたり、ブンブンと頭を振って顔に当たる毛先の感触を楽しんで帰った。あのキレイな志穂さんと同じ香りのする髪。なんだかとてもウキウキする。 これが・・・このトキメキが、女の子の醍醐味なのかもしれない。
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