変身と悪魔の仕上げ2

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「かわいい声、久々に聞けた。オレ、サラの素直な『ありがとう』好きだよ」 「ヤダ。何言ってるの?」 手を繋いで、笑顔で私を見つめて『好きだよ』なんて、絵空事のようで、急激に恥ずかしさでいっぱいになった。 恋愛感情としての言葉じゃないことは十分に分かっているけれど、このシチュエーションは・・・ 思わず繋いだ手を振り解こうとした私。でも蒼人は余計に強く手を握った。 逆の手にはバックを持っていて、赤くなっているであろう顔を隠せない。 「お、お願い。離して」 力では勝てないと思った私は、蒼人を見上げてお願いするしかなかった。 「斎木にもそんな上目遣いで『お願い』とか言うのか?」 私の手を引っ張って、更に私を引き寄せた蒼人が言った。 私の顔を覗き込むと、どんどん顔を近づけてくる。 整ったキレイな顔。こっちが恥ずかしくなるくらいのきめ細かい肌。 ダメ・・・! そう思って私はキツク目を閉じた。
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