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到着したスペイン料理のお店。休日ということもあり、店内は女子会の団体やカップルで賑わっていた。
蒼人が事前に予約してくれていたらしく、名前を告げると直ぐに奥へ通された。
「飲み物何にする?」
「うん。何か炭酸系がいいな」
「オッケー、適当に頼むよ」
「お願い」
普段あまり目にしない料理の名前に私は興味津々。飲み物は蒼人に任せてメニューに書かれた説明を夢中で読んでいた。
とりあえず運ばれてきたのは明るいピンク色でプチプチと小さな炭酸が踊る液体とガスパチョというトマトの前菜が運ばれてきた。
「じゃ、キレイになったお祝いしようか」
蒼人がグラスを持った。私も慌ててグラスを持ち上げる。
「いろいろありがとう。本当に感謝してる」
どちらからともなくグラスを合わせ『乾杯』と言って微笑む。
蒼人と同時にゴクリと一口グラスの液体を飲んだ。
ん?
炭酸ジュースをイメージしていたけれど、全く甘くない。
「どうした?口に合わない?」
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