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四杯目を注文しようとした時だった。
「アップルジュース一つ」
再びスパークリングワインを注文しようとした私の声を蒼人が遮った。
「私、もう一杯これ飲みたい」
空のグラスを持ち上げて主張する私を腕で制しながら、蒼人はそれを取り上げた。
「歩けなくなるぞ。次行くまでは潰れんな」
そう私に言うと、自分はあれこれ店員さんと相談してスペインのビールを注文した。
「酔ってないよぉ。飲みたいよぉ」
グズグズ拗ねて抗議する私。蒼人は聞く耳持たずという素振りで私を完全放置。そのうちに注文した飲み物が届く。
「これ飲んだら出よう。次の所では思い切り飲ませてやるから」
プリプリと怒る私のオデコを蒼人はパチンと指で弾いたけれど、それもまた痛くはなかった。
次もどこか行くんだ・・・
って、ただ単純にぼんやりと頭の中で思った。
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