変身と悪魔の仕上げ2

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「さ、そろそろ出よう」 握っていた手を、そのまま繋ぎ直し、蒼人は私を促した。 会計で「半分に割って下さい」って言った私に「バーカ、オレが払うよ。今日はお祝いだろ?」って、蒼人が言った。 蒼人はいつでも私を女の子として扱ってくれてる。 蒼人は男で、私は女。当たり前に分かり切ったことだ。 だけど、そうハッキリ言われたことで、ちょっと意識してしまう。 先日抱きしめられた時感じた 厚い胸板。力強い腕。大きな手。キレイな喉仏。 ほら、今すれ違った女の子たちも蒼人を振り返った。ほらほら、また振り返ったよ? 私、こんなカッコいい男の人と手を繋いで歩いてていいの? 今さらながら、身の程知らずなことをしてるんじゃないかと不安になる。 つい二日前までは、地味で垢抜けない銀行員だったのに・・・。 私は思わず足を止めた。
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